私たちの食生活にすっかり身近で、体に様々ないい効果を見込める麹をはじめとする「発酵食品」。発酵食品の種類は多岐にわたり、醤油や味噌などの発酵調味料を含めれば、発酵食品を口にしない日はないといえるほど、当たり前の存在になっているかと思います。
代表的な発酵食品に納豆がありますが、幼少期、「納豆は腐っている」と同級生から言われてしばらく遠ざけていた記憶があります(-_-;)。当時は発酵の意味も効果も知らなかったので無理もありませんが、そもそも発酵食品に賞味期限はあるのでしょうか?
今回はそんな素朴な疑問についてご紹介していきます。
発酵食品は保存性が高い
結論から言うと、発酵食品にも賞味期限というものは存在します。
発酵食品は、原料に麹菌などの微生物が付着してできますが、その微生物の活動により栄養成分や旨み成分が増して、栄養豊富で美味しい発酵食品が出来上がります。
微生物は発酵の過程で悪い菌が入るのを防ぎ、発酵によって生まれる乳酸・酢酸・アルコール自体にも殺菌作用があるため、雑菌が増殖しにくい環境が生まれます。このメカニズムにより、「○○年もの、十〇年もの」といった発酵食品が存在しています。
発酵食品はその特性ゆえに、長期の保存性が高いという特徴があります!
ではなぜ、普段私たちが食べている市販の発酵食品には、賞味期限が明記されているのでしょうか。
発酵食品に賞味期限がある理由
そもそも市販の食品には、安全に食べられる期間が設定されており、商品パッケージの裏面などに「消費期限」か「賞味期限」のどちらかが表示されています。これは各食品メーカーが、国のガイドラインに沿って設定しているです。
パッケージを未開封のまま書かれた保存方法を守って保存していた場合に、消費期限は製造からおおむね5日以内に品質が劣化する可能性が高い食品に表記し、それ以上の品質保持が可能な食品には賞味期限が表記されています。
また、市販流通している発酵食品は、食品流通における衛生上の問題から殺菌処理がなされ、発酵自体を止めていることがあります。発酵食品は長期保存が可能であったとしても、味に関しては永久的なものではありません。発酵食品をつくっている食品メーカーは美味しく食べられる時期を見極め出荷しており、その「おいしく食べられる期間の保証」という意味で、賞味期限を設定する必要があるんです。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は発酵食品の賞味期限についてご紹介しました。
市販の発酵食品は、開封後や保存状態によって有害な菌が増殖するリスクが高まり、食感や風味に変化が起きることもあるため、定められた賞味期限を意識しながら、香り・色・食感などの変化にも気をつけて食べていきたいものです。
ご自宅で自作する麹や麹料理の場合も、保存方法や期間を意識しながら、美味しく安全に楽しんでいけるといいですね!
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